2015年12月11日 05:17
星野道夫の本で紹介されていた「エンデュアランス号漂流」が、まさに熱中の一冊だった
どれくらいぶりだろう。
ひさしく本を一気に読み終えるような体験をしてなかった。
本を読むことにハマったのが中学生のころで、20代前半くらいまでは読みたい!という想いがわき上がってきて読むことも多かったのだけど、気がついたら読む本と言えば仕事の資料ばかりになってた。
エンデュアランス号漂流はタイトル通り、一気に読み終えた。
細切れの空き時間をすべて費やす勢いで読んだ。
そらくらい熱中した一冊だった。
夏に親しい友人と飲んだときにあがったキーワード。星野道夫。
小学生のころからなんとなくその名前を聞いたり、彼の書いた文章を読んだり、彼が撮影したアラスカの写真を見たりしてきた。
意識して読んだのは初めてだったけど、今の自分にピッタリときた(まさしくハマった)。
不思議な話だけど、そういうこともあるもんだ。
星野道夫の本を読んでいると、彼の想いが、彼と彼の周りにいた人や、動物や、アラスカが、偶然とは思えないような奇跡のような出会いと結びつきをさせてきたんだなと思ったりしたのだけれど、彼の本を読んだり、写真集を見たりするうちに、自分も彼と奇跡のような出会いと結びつきをしたんだなと思ったりした。
彼の書いた本で紹介されていたエンデュアランス号漂流が急に気になってしまい、買って読んでみたら、この本もまた奇跡のようなな出会いの一冊だった。
今のようなハイテク製品がない時代に行われた南極への冒険と遭難。
そして生還についてが記録されている。
自然の偉大さと驚異。
食と生命と死について。
あきらめないということについて。
時にはドラマティックに物語られている。
もちろんこの本に書いてある内容は実際にあったことに基づいているので、物語というより記録という面もあるのだけど。
自然や冒険(特にいわゆる“冒険”)に興味やあこがれがある人はぜひ読んでみて欲しい。
文庫本もあるようなので、年末の帰省や旅行の時に、カバンに入れていくと、屋内にこもった年末年始にちょっとした冒険をたのしめるかも。
すこし話がそれるけど、この本を知って、買おうと思ったときにAmazon.co.jpで検索したところビジネス書のようなサブタイトルが付いた表紙で、ちょっとびっくりした。
読んでみると、たしかにそういう読み方もあるよなぁ、と思うところもあったので、リーダーや管理者、マネージャーのたぐいの人や目指している人にもオススメなのかもしれない。
自分はというと、星野道夫さんが読んだものに近いものを読みたかったので(星野道夫さんが読んだのは英語で書かれた原本)、それっぽい表紙の中古本を選んだ。