春になるかならないころ、澄んだ水の場所を好むイワナをサンドイッチにしたものを、大内宿と昭和村で食べることができて、しかも美味しいらしいので、いてもたってもいられないというか、むしろソワソワするくらいに気になっていたわけです。
イワナをフライにしたものと合うようにと、特産のエゴマを使ったパンまで焼いてしまった昭和村の方が気になっていたのですが、いざ行ってみると定休日…
ならば大内宿の方はどうだと行ってみると、そもそもお店が酒屋に変わってた。
新型コロナウイルス感染症の影響でしょうか。そりゃ、飲食させるのは難しいし、これまでやってきてみんな望んでる「ねぎそば(ネギをハシの代わりにしてそばを食べる)」をやめるわけにも行かなくて、おのれ新型コロナウイルス感染症なわけです。
それで、どうしても食べたいのでリベンジしてきました。
お休みだったときも見ていたので知っていたのですが、小さな店舗は大盛況。
自分が行ったときも、ほぼ満席でしたが、運良くすんなり入ることができて、岩魚サンドにありつくことができました。
パンとイワナ以外は、春夏秋冬季節の具材が入るそうです。
これがですね…食べてみると…
イワナの繊細な味、香り、風味が活きた、絶妙のマリアージュなワケです。
ネットで検索すると、たしかタルタルソースが美味しいと書いてる人が多かったように思うのですが、タルタルソースが主張しすぎてないのが、とても良い。
これを食べるためだけに来たという方が、隣の席にいたのですけれど、そうですね、分かります。
これは春バージョンなので、なかにたっぷりと山菜が入ってます。
山菜の香りや後からくる苦みが、またイワナの味と風味をひきたてます。
そして、個人的には食感がとても好きでした。
山菜は独特の食感がクセになると思っているのですが、柔らか+シャキシャキ+サックリが、良い感じで歯車になっています。
歯車が続くかぎり、ずっとかみ続けていたい感じ。
気がついたら完食してしまい、デザートを楽しむ時間。
この「間」がとても心地良い環境でした。
あれこれいろんなデザートがあるのですが、選んだのは「星のやどプリン」。
あれもこれもどれもそれも食べたかったのですけれど、星のやどプリンはずっとあるそうなので、これは食べなくてはならないと、岩魚サンド同様考えていたわけです。
食べてみると、美味しいし、おしゃれだし、のんびりしてるし、丁寧だし、本当に最高でした。
なめらか、甘すぎない、たまごの香りがする。
上品なプリンというのは、あまり食べたことがないのですけれど、これは丁寧につくられた上品な逸品ですね。
表面もこんなになめらかなんです。
大都市や地方都市に住んだ方が便利ですが、そういったところに住んでいると、どんなに丁寧にやろうとしても、人間同士の利害関係でコトがうまく進まないことが多いのですがそれができる場所がある、というのは大事なことだと思います。
お店は国道400号から入った、のどかな集落の奥にあります。
最も奥の方、舗装が終わり林道になる手前まで行くので少し不安になるかもしれません。
それでも、坂を登っていると見えてくる、昔から使われてきた土蔵を改築したと思われる、小さいながら風格を感じさせるたたずまいを見ると、来て良かったなぁと感じさせてくれると思います。
こんな贅沢をさせてもらった、昭和村の星のやどさん、ありがとうございました。