20数年前に札幌に住んでいたころ、それぞれどのお店も美味しかったのですけれど、近所に合ったからと言うだけでなく、個人的に札幌で一番美味しいと思っていたラーメン屋さんがあって、なぜかそのお店にあった「ラーメン発見伝」というマンガを読んで知った燕三条背脂ラーメンを、ようやく食べることができました。
個人的にお気に入りだったそのお店は、どれも美味しかったのですけれど、個人的に好きだったのはしょうゆ系のラーメンだったので、札幌ラーメンなのかどうかは微妙ですけれど、いろんなバランスがとれたラーメンだったと今でも思うし、また食べたいなぁと思うこともあるけど、もうないみたいです。残念。
さて、燕三条背脂ラーメンと言えば杭州飯店が元祖らしいのです。
ラーメン発見伝でも登場したのも、杭州飯店です。
ラーメン発見伝で読んだ記憶ですが、杭州飯店のある燕三条は鉄加工産業が盛んで、働く人たちの好みに合わせて濃い口になり、出前をしてもスープが冷めないようにと背脂を加え、さらに麺が伸びにくいようにと太くなったそうです。
しかもこの鉄加工産業は、流れる河川の度重なる氾濫で稲作に適さないことから発展したそうです。
こんなにも物語を持ったラーメン、食べたくなってしまうわけです。
さて、そんなそびえ立つ杭州飯店です。
少し遅めの時間なのですが、行列中。
ピークは過ぎてると思うのですが、ピーク時はどれくらい行列するのでしょう…
この日食べると決めていたのは、もちろんそんなラーメンと、でかいと評判の餃子。
注文してしばらくすると、餃子がやって来ました。
大きいからか、2個セットのものがあり、そちらを注文して友人とひとつずつ分けます。
美味しそう。しかもカリッカリです。
しかし…いや…たしかに大きい。
大きさを比較するために七味唐辛子の瓶を入れてみましたが、この厚みがすごいですね。
テーブルには、あらかじめ配合された餃子タレがあるのでそちらを使います。
食べてみると、野菜の旨みがジューシー。
ひとつしか食べてないですが、想像よりぜんぜん軽いです。
しかもしょっぱいわけでもない。こういう餃子って、大抵しょっぱいんですけど、むしろ野菜で甘いわけです。へぇ…こういうのもありなんだ…というより、この餃子のうまさがもっと広まっていただきたい。
運転するのでビールは飲めないんですけど、これはビールと合いますね。
さて、そして本命のラーメン。
油の膜があって、見た目は重たそうな感じですけれど、むしろ出汁が効いていて全然そんなことはない。むしろ、もっと飲みたくなる気になるスープ加減。
麺もただ太いだけじゃなく、モチモチしてクセになる感じ。
いつまでも噛んでいたい…
チャーシューも柔らかいし、肉の旨みが残ってる良いあんばい。
そう…これは…美味しさが行列を生むのも納得です。
また、食べに行きたいなぁ。