やっとTENETを見に行けた!
最初に書いておかないといけないと思ったので書いておきますが、ネタバレはなしです。
見た感想は、「もう一度見たい」です。
むしろ、何度も見たい映画に入ると思います。
それくらい深い。
TENETは、クリストファー・ノーランの名を知らしめた作品mementoが持つ物語性の深さと、圧倒的な表現と心地良い展開で魅了してくれたInceptionが持つ、映像でしかできない表現の深さがマリアージュした傑作と言っても言いすぎにはならないと思います。
それくらい、何度も見たいほど心地良い映画です。
ネタバレはしないと書いたので何を書くかというと、mementoの話しになります。
mementoはとても思い出深い映画で、まだそれほど有名じゃなかったノーラン監督の作品は、国内では限られた劇場でしか見ることができなかったのですね。
あのころでいうと、渋谷の劇場。
札幌に住んでいて、貧乏学生で、でも、ネットで情報仕入れて、どうしても見たいわけです。
それで、奮発して渋谷に行くわけです。貧乏なのにね。遊ぶ金どころか、航空券だってきついのに。
バイトしたお金と、奨学金の残りをバーンと使って行く。
生活苦しくなるのに。でも、だって、どうしても見たいんだもん。
見て、おおお、これはすごい。
マジですごい。深い。
テーマ。文脈。展開。その深さに圧倒されて、才能に打ちのめされるわけです。
もちろん、才能というのは生まれ持ったものと努力の賜とがあるので、どちらなのかは分かりませんけれども。
とはいえ、その深さに打ちのめされる。
見た目や展開にばかり振り回されていた若い自分は、そう思うわけです。
そう考えると、いくつも自分に影響を与えている作品はあるけど、ノーラン監督は先生のひとりとも言えますね。
それが大学生のころの話しなので、ずいぶん前の話です。
それからInceptionで物語性の強さはもちろん、映像の強烈な印象を与えられて、TENETですよ。
TENETはそのマリアージュを見せられた。
ほかの人のレビューがなんと言っているのかは分からないですが、人間らしさと善の気持ちを再認識させられるような作品でした。
そういうわけで、もう一度見に行きたいですね。
行けるのかな?なんだかんだで時間ないし、劇場は近くないのだけど。
見終わってからは、久しぶりの福島市をひとりでぶらぶら歩いたりしてました。
阿武隈急行を見たり、メガネをつくったり。
平凡な日常のような出来事を過ごしたわけですけど、その背景には、ぼくの知らないところでメガネをつくったり、列車を走らせたり、ぼくが食べたランチの材料をつくってる人がいるわけです。
おそらく…映像という文脈は、そういうことも伝えることができるんだと思うわけです。
帰りには、とてもきれいな空を見ることができて、本当にとても良い一日でした。